みずあめびより
「えっ?」

鈴太郎は虚をつかれた様子で衣緒を見つめた。

「・・・ここで言ってましたよね?」

「・・・聞いてたんだ・・・。」

「私達のこと、限られた人以外には秘密にしようっていうのは私も同意見でした。プライベートのこと、知られるのは恥ずかしいので・・・。私、見た目も中身も全然駄目だから・・・相手が私ってことはむしろ言わないでほしいと言うか・・・。でも・・・こんなこと言うと面倒なやつと思われると思うけど・・・あんな風に気がある感じで色っぽく聞かれてて、そういう存在がいないってはっきり言われたのはさすがにショックで・・・。」

あの日即座に恋人の存在を否定した鈴太郎の言葉が頭の中によみがえり泣きそうになってしまう。彼は静かに彼女の話を聞いていたが、そこでおもむろに身を乗り出した。

「・・・ということは、その先は聞いてない?」

「その先?」

衣緒が首をかしげると鈴太郎はうなだれて頭を抱えた。

「・・・そこだけ聞いてたんだ・・・うわ~・・・なんてタイミング・・・。」「えっ?」

鈴太郎は虚をつかれた様子で衣緒を見つめた。

「・・・ここで言ってましたよね?」

「・・・聞いてたんだ・・・。」

「私達のこと、限られた人以外には秘密にしようっていうのは私も同意見でした。プライベートのこと、知られるのは恥ずかしいので・・・。私、見た目も中身も全然駄目だから・・・相手が私ってことはむしろ言わないでほしいと言うか・・・。でも・・・こんなこと言うと面倒なやつと思われると思うけど・・・あんな風に気がある感じで色っぽく聞かれてて、そういう存在がいないってはっきり言われたのはさすがにショックで・・・。」

あの日即座に恋人の存在を否定した鈴太郎の言葉が頭の中によみがえり泣きそうになってしまう。彼は静かに彼女の話を聞いていたが、そこでおもむろに身を乗り出した。

「・・・ということは、その先は聞いてない?」

「その先?」

衣緒が首をかしげると鈴太郎はうなだれて頭を抱えた。

「・・・そこだけ聞いてたんだ・・・うわ~・・・なんてタイミング・・・。」
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