みずあめびより
口の中に違和感を感じ目を覚ますと、目の前に鈴太郎の顔があった。

「・・・やっと起きた。」

「な、何してるんですか・・・!?」

途端に体温が上昇するのを感じる。

「会議室の続き。家でなら何したっていいだろ?色んな事しても起きねえから・・・。」

「色んな事って!?」

「・・・ご想像にお任せします。」

「眉毛繋げたりとか!?」

眉毛に手をやる。

「・・・そっち?」

「あ、いい香りがする。」

「夕飯作ったから食べて、風呂入ろう。」

「入ろう!?」

─── 一緒に、ってことだよね・・・。

「衣緒の髪洗うよ。乾かすのも俺がやる。美容院でやってもらうとリラックスできるだろ?」

「で、できますけど・・・。」

───半年以上一緒に暮らしてもまだそういうの恥ずかしいな・・・。

「それで、今日は(ヽヽヽ)寝よう。明日の朝起きたらどうなるかわかんねえけど・・・。」

───休みだし昨日寝てない分朝寝坊して、その後ゆっくり・・・。

想像すると顔と体が熱くなってしまう。

「え?」

「・・・いや、何でもない・・・。ほら、冷めないうちに食おう。」

ガバッと起き上がると彼女の手をとった。
< 208 / 253 >

この作品をシェア

pagetop