みずあめびより
「そうだ、これ。」
鈴太郎が差し出したものを見て、目を潤ませたままの衣緒がきょとんとなる。
「これって・・・。」
「衣緒はこういう方が好きかと思って・・・。クリエイターの人に作ってもらったんだ。もちろん、ちゃんとしたのが良ければ買いに行こう。全然給料3ヶ月分じゃないし。」
───この反応・・・微妙、だったかな・・・?
「ううん。私、これがいい・・・他にはいらないよ。」
みるみる表情がほどけ、それを大事そうに手で包み込む。
「なら、良かったけど・・・。」
───なんだよ、そのとろけそうな笑顔は・・・あんなキスしたばかりなのにそんな顔見せられたらまた触れたくなる・・・。
直視できず彼女から目を逸らした。
「ねぇ、リンくん・・・。」
「ん?」
「大好き。」
目を逸らしたまま返事をした鈴太郎に、衣緒ははっきりとした声でそう言って思いきり抱きついた。彼の焦った声が頭上から降ってくる。
「『大好き』は反則って何回言ったらわかるんだよ!?」
「わかってるから言ってる・・・照れてる顔大好きだから。」
「また!やっぱりSだ。しかも珍しく自分から抱きついてくるとか!勘弁してくれよ・・・。」
鈴太郎に心底困惑した様子で言われ、衣緒は急に体温が下がったように感じた。
鈴太郎が差し出したものを見て、目を潤ませたままの衣緒がきょとんとなる。
「これって・・・。」
「衣緒はこういう方が好きかと思って・・・。クリエイターの人に作ってもらったんだ。もちろん、ちゃんとしたのが良ければ買いに行こう。全然給料3ヶ月分じゃないし。」
───この反応・・・微妙、だったかな・・・?
「ううん。私、これがいい・・・他にはいらないよ。」
みるみる表情がほどけ、それを大事そうに手で包み込む。
「なら、良かったけど・・・。」
───なんだよ、そのとろけそうな笑顔は・・・あんなキスしたばかりなのにそんな顔見せられたらまた触れたくなる・・・。
直視できず彼女から目を逸らした。
「ねぇ、リンくん・・・。」
「ん?」
「大好き。」
目を逸らしたまま返事をした鈴太郎に、衣緒ははっきりとした声でそう言って思いきり抱きついた。彼の焦った声が頭上から降ってくる。
「『大好き』は反則って何回言ったらわかるんだよ!?」
「わかってるから言ってる・・・照れてる顔大好きだから。」
「また!やっぱりSだ。しかも珍しく自分から抱きついてくるとか!勘弁してくれよ・・・。」
鈴太郎に心底困惑した様子で言われ、衣緒は急に体温が下がったように感じた。