みずあめびより
材料を混ぜたパン生地をボウルから出し、半分に分けて捏ねる。
「ほんと、リンくんの手ってあったかいからパン作りに向いてるよね。いい感じに発酵するもんね。」
「でも捏ねる時ベタベタしてなかなか手から離れないんだよな。ビニール手袋使った方がいいかな。」
「私は手冷たいから・・・捏ねやすくはあるけどね。水温を調整するといいとか言うよね。」
「デニッシュとかには手が冷たい方がいいんじゃなかったっけ?」
「手が冷たいの血流悪いからなのかな?前働いていた会社が入退室やタイムカードが静脈認証で、寒い時なんて血流悪くて認証出来なくて大変だったんだよ。今の会社はICカードで良かった。」
衣緒がやれやれ、といった様子で眉尻を下げながら言うと、鈴太郎も同じような表情になった。
「・・・でも、手が冷たい人は心があったかくて、手があったかい人は心が冷たいとか言うだろ?俺って冷たい人間なのかなってちょっと気にしてる。」
「そんなことないよ!それに逆に手が温かい人は心も温かいっていうのも聞いたことあるよ。」
鈴太郎はそこで手を止めてパン生地から衣緒に目線を移した。
「ほんと、リンくんの手ってあったかいからパン作りに向いてるよね。いい感じに発酵するもんね。」
「でも捏ねる時ベタベタしてなかなか手から離れないんだよな。ビニール手袋使った方がいいかな。」
「私は手冷たいから・・・捏ねやすくはあるけどね。水温を調整するといいとか言うよね。」
「デニッシュとかには手が冷たい方がいいんじゃなかったっけ?」
「手が冷たいの血流悪いからなのかな?前働いていた会社が入退室やタイムカードが静脈認証で、寒い時なんて血流悪くて認証出来なくて大変だったんだよ。今の会社はICカードで良かった。」
衣緒がやれやれ、といった様子で眉尻を下げながら言うと、鈴太郎も同じような表情になった。
「・・・でも、手が冷たい人は心があったかくて、手があったかい人は心が冷たいとか言うだろ?俺って冷たい人間なのかなってちょっと気にしてる。」
「そんなことないよ!それに逆に手が温かい人は心も温かいっていうのも聞いたことあるよ。」
鈴太郎はそこで手を止めてパン生地から衣緒に目線を移した。