みずあめびより
お祭りが行われている神社は例年同様混んでいて活気があった。
輪投げ屋の前に来て景品を見る。
「今年はどうだ?」
「あ、あれ。」
今年も子供用の景品に混じってサボテンがある。店主の趣味なのかもしれない。今年はハート型の一枚葉のサボテンだ。
衣緒は店主にお金を払い輪を3本受け取るとハンターの目になり、スナップを効かせて輪を投げた。
戦利品はサボテンが1つと今年人気のヒーローのおもちゃと女の子用のアクセサリーだった。
「サボテン、1個でよかったのか?」
「・・・もう二人一緒だから一つでいいの。」
「・・・そっか。」
嬉しそうに微笑む衣緒に鈴太郎も柔らかい笑顔を返した。
「それに去年、真中さんの息子さんにだけおもちゃとって、妹さんの分とらなくてかわいそうなことしちゃったから。」
店主は彼女がゲットした商品を袋に入れながら去年と同じ言葉をかけてきた。
「お姉さん、すごいね!彼氏も輪投げでゲットしたの?あ、旦那か?」
カカカと笑いながら鈴太郎の方を見る。
「そうなんです。大きな輪を投げて・・・旦那さんゲットしちゃいました。」
鈴太郎の首の辺りを見上げて照れつつも嬉しそうに言うと、彼も衣緒の浴衣のたもとに目線をうつす。
そこには衣緒が作ったシルバーネックレス───彼女のものは輪投げの輪のモチーフがついていて、彼のものはその輪がかけられるポールのような形のモチーフがついている───が光っていた。
「はっはっは、そうか。いやー、いいねえ。末永く幸せにな。」
「「はい。」」
再び去年と同じことを言われ、顔を見合わせて微笑むとどちらからともなく手を繋いだ。
輪投げ屋の前に来て景品を見る。
「今年はどうだ?」
「あ、あれ。」
今年も子供用の景品に混じってサボテンがある。店主の趣味なのかもしれない。今年はハート型の一枚葉のサボテンだ。
衣緒は店主にお金を払い輪を3本受け取るとハンターの目になり、スナップを効かせて輪を投げた。
戦利品はサボテンが1つと今年人気のヒーローのおもちゃと女の子用のアクセサリーだった。
「サボテン、1個でよかったのか?」
「・・・もう二人一緒だから一つでいいの。」
「・・・そっか。」
嬉しそうに微笑む衣緒に鈴太郎も柔らかい笑顔を返した。
「それに去年、真中さんの息子さんにだけおもちゃとって、妹さんの分とらなくてかわいそうなことしちゃったから。」
店主は彼女がゲットした商品を袋に入れながら去年と同じ言葉をかけてきた。
「お姉さん、すごいね!彼氏も輪投げでゲットしたの?あ、旦那か?」
カカカと笑いながら鈴太郎の方を見る。
「そうなんです。大きな輪を投げて・・・旦那さんゲットしちゃいました。」
鈴太郎の首の辺りを見上げて照れつつも嬉しそうに言うと、彼も衣緒の浴衣のたもとに目線をうつす。
そこには衣緒が作ったシルバーネックレス───彼女のものは輪投げの輪のモチーフがついていて、彼のものはその輪がかけられるポールのような形のモチーフがついている───が光っていた。
「はっはっは、そうか。いやー、いいねえ。末永く幸せにな。」
「「はい。」」
再び去年と同じことを言われ、顔を見合わせて微笑むとどちらからともなく手を繋いだ。