みずあめびより
休憩室の入り口からマスコットキャラクターの着ぐるみのように丸々とした男性が悠々とした足取りで入ってきた。
商品企画部食品チームのチームリーダー、真中英朗だった。
ハコイリギフトの商品は現在のところ食品が中心なので、食品チームは鈴太郎達の雑貨チームの約2倍の人数がいた。
そのチームを束ねる真中は、鈴太郎より3歳上の38歳でコミュニケーション能力が高く、愉快なキャラクターで取引先からも人気者である。
新商品や彼が食べた美味しいものを紹介する「マナカのオナカいっぱいブログ」も人気を博していた。
プライベートでは2児のよき父である。
部のムードメーカーで仕事もできる愛すべき男なのだが、うっとおしく感じてしまう時もある。特に今のように一人で考え事をしている時には・・・・。
「・・・その呼び方やめろって言ってるだろ。」
「なんだよぉ。『はよしりんたろう』を『ヨシリン』って呼んで何が悪いんだよぉ!?イケメン芸能人のことだって略して呼ぶだろ?あ、わかった!『りんちゃん』のがいい?それとも『すずちゃん』?」
「はあぁ。」
真中の登場により、ため息は一層深くなった。
「あ、そうそう!一応ヨシリンにも言っとかないと。今週末、彩木さん借りるから。」
「・・・?休日出勤?食品の方忙しいのか?じゃあ俺が手伝うよ。」
───俺が知らないということはマネージャーの泉さんを通して彩木さんに依頼したのだろうか?
「いんや、違う。仕事じゃない。プライベートだよ。」
真中は意味ありげに、にやりと笑った。
「!?」
商品企画部食品チームのチームリーダー、真中英朗だった。
ハコイリギフトの商品は現在のところ食品が中心なので、食品チームは鈴太郎達の雑貨チームの約2倍の人数がいた。
そのチームを束ねる真中は、鈴太郎より3歳上の38歳でコミュニケーション能力が高く、愉快なキャラクターで取引先からも人気者である。
新商品や彼が食べた美味しいものを紹介する「マナカのオナカいっぱいブログ」も人気を博していた。
プライベートでは2児のよき父である。
部のムードメーカーで仕事もできる愛すべき男なのだが、うっとおしく感じてしまう時もある。特に今のように一人で考え事をしている時には・・・・。
「・・・その呼び方やめろって言ってるだろ。」
「なんだよぉ。『はよしりんたろう』を『ヨシリン』って呼んで何が悪いんだよぉ!?イケメン芸能人のことだって略して呼ぶだろ?あ、わかった!『りんちゃん』のがいい?それとも『すずちゃん』?」
「はあぁ。」
真中の登場により、ため息は一層深くなった。
「あ、そうそう!一応ヨシリンにも言っとかないと。今週末、彩木さん借りるから。」
「・・・?休日出勤?食品の方忙しいのか?じゃあ俺が手伝うよ。」
───俺が知らないということはマネージャーの泉さんを通して彩木さんに依頼したのだろうか?
「いんや、違う。仕事じゃない。プライベートだよ。」
真中は意味ありげに、にやりと笑った。
「!?」