みずあめびより
「バーベキュー、ですよね・・・。」
衣緒は彼女とは対照的にテンション低く言った。
「天気良さそうですよね、気温は低いみたいだけど。何着てこうかなー!あ、動画つけましょ。」
衣緒のテンションが低いのはいつものことなので、玉川は気にせずスマホを操作し動画を再生すると、カレーをこんもりとスプーンに盛り大きな口を開けて頬張る。
「・・・。」
───あのメンバーでバーベキューか・・・。同じチームの人達ならまだ話せそうなんだけどな。
「楽しみだな~!実はあたし、新貝さんのこと、前から気になってて。」
周りに人がいることも気にせず玉川はにっこりしながら言った。
「え?そうなんですか?」
「イケメンですよね~。優しいし、面白いし、仕事もできるし。」
「私はあんまり話したことないから・・・。」
───そうか、玉川さんは食品チームの人達ともよく楽しそうに話してるもんね。
「ねぇー彩木さん、うまくいくように協力してくれませんか?」
「はい、私に出来ることがあれば・・・。」
「やった~!ありがとうございます!あ、美容院予約しなきゃ!」
玉川は動画再生中のスマホに手を伸ばした。
「・・・。」
衣緒はランチバッグに入っている参考書に目をやった。今日のランチが一人になるようであれば食後に勉強しようと思っていたのだった。
あの日思わず持って帰ってきてしまった花びらをしおりにしたものが挟まれていた。
───いや、だから恋愛は・・・。
バッグを背中の後ろに移動させると、栗が多めの栗ご飯にとりかかった。
バーベキュー当日は、皆住んでいるところが離れているので目的地の公園に現地集合だった。
9月にしてはかなり気温が低かったが青空の広がる気持ちの良い日だった。
前日の金曜日、真中から参加メンバーに次の日の詳細のリマインドと共に鈴太郎も参加する旨が伝えられ、衣緒の心は大きくざわめいたのだった。
衣緒、玉川、新貝、真中の順で集合場所の公園入り口に到着し、程なくして鈴太郎が現れたが、玉川以外の4人は固まって言葉を失った。
衣緒は彼女とは対照的にテンション低く言った。
「天気良さそうですよね、気温は低いみたいだけど。何着てこうかなー!あ、動画つけましょ。」
衣緒のテンションが低いのはいつものことなので、玉川は気にせずスマホを操作し動画を再生すると、カレーをこんもりとスプーンに盛り大きな口を開けて頬張る。
「・・・。」
───あのメンバーでバーベキューか・・・。同じチームの人達ならまだ話せそうなんだけどな。
「楽しみだな~!実はあたし、新貝さんのこと、前から気になってて。」
周りに人がいることも気にせず玉川はにっこりしながら言った。
「え?そうなんですか?」
「イケメンですよね~。優しいし、面白いし、仕事もできるし。」
「私はあんまり話したことないから・・・。」
───そうか、玉川さんは食品チームの人達ともよく楽しそうに話してるもんね。
「ねぇー彩木さん、うまくいくように協力してくれませんか?」
「はい、私に出来ることがあれば・・・。」
「やった~!ありがとうございます!あ、美容院予約しなきゃ!」
玉川は動画再生中のスマホに手を伸ばした。
「・・・。」
衣緒はランチバッグに入っている参考書に目をやった。今日のランチが一人になるようであれば食後に勉強しようと思っていたのだった。
あの日思わず持って帰ってきてしまった花びらをしおりにしたものが挟まれていた。
───いや、だから恋愛は・・・。
バッグを背中の後ろに移動させると、栗が多めの栗ご飯にとりかかった。
バーベキュー当日は、皆住んでいるところが離れているので目的地の公園に現地集合だった。
9月にしてはかなり気温が低かったが青空の広がる気持ちの良い日だった。
前日の金曜日、真中から参加メンバーに次の日の詳細のリマインドと共に鈴太郎も参加する旨が伝えられ、衣緒の心は大きくざわめいたのだった。
衣緒、玉川、新貝、真中の順で集合場所の公園入り口に到着し、程なくして鈴太郎が現れたが、玉川以外の4人は固まって言葉を失った。