今日もキミに甘え放題
「でも勉強道具なんてひとつもなくて……」
「俺の教科書を使えばいいだろ」
「……うう」
私の抵抗はなにひとつ悠くんに敵わない。
食べ終わったあと、机の上を悠くんと一緒に片付けた。
それを終えると悠くんは立ち上がり、二階の部屋に行ってしまう。
本当に面倒見の良い悠くんに、私はいつも甘えっぱなしである。
わかっているけれど、やめられない。
悠くんのそばにいると、いつも落ち着くのだ。
「なんでとなりに来るんだよ」
「……悠くんのとなりじゃないとやだ」
勉強のセットを持ってリビングに戻ってきた悠くんは、再び同じ椅子に座った。
そのタイミングを見計らい、私は彼のとなりに移動したのだ。
すぐに指摘されてしまうけれど気にしない。
悠くんのとなりで勉強すると決めたのだ。