今日もキミに甘え放題
「……ったく、ちゃんと勉強しろよ?」
「うん!ちゃんとする」
悠くんは優しいから、結局許してくれるのだ。
彼のとなりで大人しく勉強を開始する。
私の場合、得意科目と苦手科目の差が激しいため、苦手科目の克服に励むやり方だった。
明日の小テストは苦手科目であるため、こうして悠くんが教えてくれるのだ。
「よしっ!これで明日の小テストはいい点数とれるかなぁ。ありがとう悠くん」
「こうでもしないと、彩葉は苦手科目やりたがらねぇしな」
なんでもお見通しの悠くんに、今日も頼ってしまった。
本当に私のお兄ちゃんのようだ。
「だって頭が痛くなるの」
苦手科目を前にすると、体が拒否してしまうのだ。
それでも悠くんが教えてくれると、拒否反応を示さなくなるから不思議だ。