今日もキミに甘え放題



「……っ、おい彩葉」
「えへへ、久しぶりの悠くんだぁ」

謝罪はどこへやら、我慢できずに真っ先に悠くんへ抱きついてしまった。


少し離れただけで、こんなにも懐かしく思うだなんて。
まだまだ悠くん離れができそうにない。

久しぶりの悠くんに甘えていたところで、本来の目的を思い出した私。


顔の血の気が引くような感覚に陥り、恐る恐る悠くんを見上げた。


「彩葉、顔色悪いけど大丈夫か?」
「あ、の……悠くん、ご、ごめんなさい……!」


慌てて悠くんから離れ、ソファには座らずに床の上で土下座をする。

これは一大事だ。
突然馴れ馴れしくして、余計に怒らせてしまったかもしれない。

< 129 / 280 >

この作品をシェア

pagetop