今日もキミに甘え放題



「……んっ」


そこに口づけをすると、彩葉はピクッと反応を示して。
その些細な動作すらも、俺の心を乱してくる。

唇を離せば、その部分は赤くなり、また目立つようになっていた。


果たして彩葉はいつ気づくだろうか。
怒る彼女もまたかわいいのだから、反省する気はない。


どのくらい時間が経っただろうか。
一向に起きる気配がなくて。

今日はもうベッドに寝かせようと、彩葉を抱きかかえたそのとき。


玄関の鍵がまわされる音が聞こえてきた。
きっと彩葉の親が帰ってきたのだ。


「……あら、悠二くん」
「すみません、お邪魔してます」


帰ってきたのは彩葉の母親で、俺を見るなり驚いた様子で目を見開いていた。

頭を下げて挨拶すると、今度は笑顔に変わる。

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