今日もキミに甘え放題
「謝らないといけないのは俺のほうです。あんなことがあっても、俺はまだ彩葉のそばにいているんです。本当にすみません」
「それは……」
「でも、俺は彩葉から突き放されない限り、彼女のそばにいます。彩葉には二度と傷ついて欲しくない、守り抜きたい。もう自分で決めたことなんです。これが迷惑だと思わせてしまったらすみません」
もう一度、頭を下げる。
すると彩葉の母親は、目を細めて笑った。
「……悠二くん、ありがとう。彩葉も悠二くんにすごく助けられていると思うの。でも嫌になったら、いつでも逃げていいからね」
「いや、むしろ彩葉に逃げられそうな気がします」
「それはぜったいにないわよ。この子、悠二くんが大好きだから」
その笑顔は、彩葉の笑顔と似ていた。
やはり親子である。