今日もキミに甘え放題
そして俺は彩葉を部屋で寝かせることを伝え、二階にある彼女の部屋へと向かう。
ベッドの上で彩葉をおろそうとしたけれど、まるでそれを拒否するかのようにギュッと俺にしがみついてきた。
「……彩葉?」
「悠くん、離れちゃう……?」
今にも泣き出しそうな声。
もしかして先ほどの話を聞いていたのだろうか。
「起きてたのか?」
「好きなこと、するって……言ってた」
途切れ途切れに話す彩葉は、どうやら夢と現実の狭間にいるようで。
記憶は曖昧なようだった。
偶然にも、不安に思う部分だけ聞こえていたらしい。