今日もキミに甘え放題
そこには好きなりんごジュースがあるのだ。
他の飲み物には目もくれず、ペットボトルに入ったりんごジュースを購入した。
我慢できずに、その場でキャップを開けようとしたそのとき……。
「ねぇ悠二、私はあなたとやり直したいの!
あのときは別れようって言ったけど……」
女の人の声が、少し離れたところから聞こえてきて。
悠二……って、もしかして悠くんのことだろうか。
声は体育館の裏から聞こえ、ここから近くである。
ダメだと分かっていても気になってしまった私は、つい壁に隠れてそこを覗いてしまった。