今日もキミに甘え放題
「俺にはもう未練なんてないので、ヨリを戻す気もないです」
「他に好きな人でもいるの?
あのときと同じ、私の片想いでいいから……っ」
あのときは先輩の片想いって……どういうことだろう。
その言葉に理解できないでいると、女の先輩が大胆にも悠くんに寄り添って。
どうしてか胸がギュッと締め付けられ、その場を離れようとしたけれど……。
「あのときは中途半端なことをしてすみません。
もう俺のことは忘れてください」
「……っ、振り回すだけ振り回すなんて、本当に最低……」
涙声になりながらも、悠くんへの怒りを露わにする先輩に対し、彼は依然として冷静だった。
その冷たい瞳をもし私に向けられたら……?