今日もキミに甘え放題
「そんなのどうでもいいから。
それより今、周りを見渡してみ」
「周りを……?」
悠くんの言う通り、周りを見渡したけれど。
特になにもなかった。
「人はいたか?」
「ううん、いない」
「じゃあこっちに来い。
誰も見てなかったらいいだろ」
正直に答えると、悠くんは私を手招きした。
誰も見ていないから……という甘い囁きに乗ってしまう私も私。
悠くんに近づくと、まず彼に頭をポンポンされる。
学校ではこんなこと初めてで、なんだか嬉しい気持ちになった。