今日もキミに甘え放題



ふたりの間に流れる穏やかな時間が幸せで、つい気が緩んでいたそのとき……。


「これはおどろいたな」
「……っ!?」


その声は突然耳に届いてきた。

勢いよく声のしたほうを見れば、女の先輩が去っていった方向に岸田くんの姿があったのだ。


「あ、あの……岸田くん、違うのっ……」

慌てて悠くんから離れようとしたけれど、彼は私の肩に手をまわしてグッと抱き寄せてきた。

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