今日もキミに甘え放題



怒っているわけではなさそうだ。
どちらかといえば、考えごとをしている様子で。


「なあ、彩葉」
「……っ、な、なんですか……!」


しばらくして、ようやく悠くんが口を開いてくれた。
嬉しくて、パッと顔を上げる。

けれど悠くんは私をじっと見つめ、また黙ってしまう。


その代わり、私の頭や頬を順に撫でていく。
どうしたのだろう。


「悠くん……?」


戸惑っていると、今度はゆっくりと悠くんの顔が近づいてきて。

キスされるのかと思った私は、とっさに目を瞑った。

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