今日もキミに甘え放題



「……なんで彩葉がそんな顔してんの?」
「そんな、顔……?」

「傷ついたような顔してる」

「ど、うしてだろう……でも、胸がギューって締め付けられて苦しいの」


その感情の正体はわからなくて。
素直に話し、助けを求める。


「……へぇ、なにに対して?」

意外にも悠くんは私の話を聞いてくれて。
覆いかぶさったままだけれど、キスは止んで一安心だ。


「他の女の人に、こんなことしてたんだなって思うと……あっ、もしかして私の知らない悠くんを知ってたから嫌なのかな」


私たちは幼なじみなのに、まだ私の知らない悠くんの姿があったんだなって。

それに対しての感情だろうか?

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