今日もキミに甘え放題



「まあそのおかげで男子たちも容易に彩葉に近づけないからね、そのままでいいよ。彩葉は純粋すぎていろいろ危険だから」

「え……?」

「それで一生彩葉を大切にしてくれる男と出会って、結ばれたらいいの」


なんの話をしているのか、正直わからなかったけれど。
曖昧に頷いておく。


「残念ながら2年になった今でも、パッとしない男子たちばかりよね…清水は顔がいいけど、1年の時から女絡みでいい噂なかったからね。2年になってすぐに3人目の彼女とも別れたんでしょ?」

「そ、そうなんだ……」

「彩葉、本当に清水のこと興味ないんだ。
これは結構有名な話だよ」


もちろん知っている。
誰よりも悠くんのそばにいるのだ。

それでも知らないフリをするのは、また同じことを繰り返さないためである。

< 21 / 280 >

この作品をシェア

pagetop