今日もキミに甘え放題



「あ、謝らないで……私も、ごめんね。
手を振り払っちゃって……」

「どうして彩葉ちゃんが謝るの?」
「えっ、だ、だって……」

「無神経だったあたしが悪かったんだから!
むしろ怒っていいんだよ」


そんなこと、ぜったいにできない。
ぶんぶん首を横に振れば、ようやく美咲ちゃんは安心したように笑ってくれた。


「良かった……じゃあ、許してくれる?」
「ゆ、許すもなにも……美咲ちゃんは悪くなくて」

「仲直りの印に彩葉ちゃんをギュッとしていい?」
「えっ、あ……うん」


もちろん抱きしめられることに抵抗はなかったため、素直に頷くと、すぐにギュッと抱きしめられた。

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