今日もキミに甘え放題



「だから、ね。
私も悠くんに恋して……わっ!?」


まだぜんぶ言い終えてないのに、悠くんが私をキツく抱きしめてきて。

少し苦しいけれど、抵抗はしない。


「ゆ、悠くん……?」
「不意打ちすぎんだろ」

「えっ……と」
「でもまあ、これでようやく彩葉は俺の女だな」

「悠くんは、私の彼氏……?」
「幼なじみのほうがいいか?」

「……やだ」


もっと特別な関係になりたい。
だから、幼なじみの関係だけじゃ物足りなくて。


「ふふ、これから悠くんは彼氏……」


そこまで言いかけたけれど。
ふと思い出した。

悠くんとの関係を隠しているため、付き合ったとしても今とあまり変わらない。


それにデートすらできなくて……。

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