今日もキミに甘え放題



「へ、変じゃない……?」
「どこがだよ。むしろ俺が攫いたい」

「え、あっ……うん、悠くんならいいよ……?」


ぜんぜん攫ってくれて大丈夫。

けれど、悠くんに攫われたところでいつもと変わらないんじゃ……?と思ったり、思わなかったり。


「そこは否定するとこだろ」
「ゆ、悠くんなら……なんでもいいの」


悠くんのそばにいられるなら。

ただ素直な気持ちを口にしただけなのに、なぜか悠くんにため息をつかれてしまう。


「悠くん……?」
「彩葉」

「な、なに……ん」


不意打ちのキスだった。

< 238 / 280 >

この作品をシェア

pagetop