今日もキミに甘え放題
「今日は楽しかったね!
悠くんとデートができて嬉しいや」
今日は由良ちゃんと宮永くんも一緒だったおかげか、周りを気にすることなく悠くんのとなりを歩くことができた。
「俺はまだ物足りねぇな」
「えっ……?」
「彩葉とふたりで、いろんなところに行きたい」
「……っ」
観覧車の待ち時間では、あまり口を開かなかった悠くん。
けれど彼なりに思うことがあったようで。
「あ、あの……悠くん」
「となり、座るか?」
「……うん」
悠くんに促され、となりに腰をおろす。
けれどそれだけでは足りなくて。
「悠くん、ギュッてしてほしい」
「……っ、こんなところでも言うのかよ」
「嫌なら私からしてやる!」
迷わず悠くんに抱きつけば、彼はため息をつきながらも抱きしめ返してくれた。