今日もキミに甘え放題



「あのね、悠くん……明日からは、一緒に学校に行きたい。悠くんの彼女として、となりを歩きたくて……」

鼓動が速まる中、決心したことを口にする。
もう逃げないように。


恐る恐る悠くんを見上げると、彼は少しおどろいていたかと思えば。

すぐに優しく微笑み、私の頭をポンポンした。


「すげぇ嬉しい。
これで俺も、彩葉は自分のものだって言えるな」

「そ、それは恥ずかしいよ……」

「でも無理だけはすんなよ。
あとひとりで抱え込まないこと」

「気をつけます……!」

「俺に言いにくかったら、村本でもいい」
「……ありがとう」


私の心配をしてくれる悠くんに、お礼を言って。
ふたり見つめ合う。

まるでなにかに引き寄せられるようにして私たちは……。


そっと唇を重ね合わせた。


< 267 / 280 >

この作品をシェア

pagetop