今日もキミに甘え放題



でも……じゃあどうして悠くんは昨日、同じ電車に乗れていたんだろう?

ふと疑問に思っていたその時。


「宮永、邪魔」


由良ちゃんが宮永くんに声をかけた。
いつまでも靴箱の前にいるふたりに退いてほしかったのだろう。

こういう時、私はなにも言えないため、由良ちゃんの堂々とした姿には憧れる。


「おっ、村本さんに渡辺さんだ!
おはよう!」

「朝からうるさい……」


冷たく返す由良ちゃんに対し、宮永くんはさわやかに笑っている。


「ふたりって仲良いんだな。
確かいつも一緒にいる気がする!」

「だったらなに?宮永に関係ないでしょ」


実は由良ちゃんは、あまり男の子と話すのが得意じゃないらしく。

今のように、実際に話すとなると強く当たってしまうようだ。

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