今日もキミに甘え放題



「別に私たちは威張ってなんか……っ、あんた、ハメたでしょ!?」

ここにきて、先輩に睨まれてしまった私はビクッと肩が跳ね、怖がってしまったけれど。


「そんな怖い顔してたら、せっかくのきれいな顔が台無しですよ」


今度は頭上から、突然柔らかな声が聞こえてきた。
パッと顔を上げると、教室から顔を覗かせる岸田くんと宮永くんの姿があって。

さらに岸田くんの手にはスマホがあった。


「校舎裏で後輩を呼び出し、暴言を吐きかけている……って、なかなかやばいね。この動画ばらまいたらどうなるかな」

「な、なに言って……」


岸田くんは依然として優しい笑みを浮かべていたけれど、まるで悪魔の微笑みに思えた。


「次、渡辺さんにひどいことしたときは覚悟しといてね?この動画、バラまくかもしれないよ」


笑っている岸田くんの目は本気だった。

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