今日もキミに甘え放題
「みんなって、俺とふたりの時間はいらねぇわけ?」
「えっ……」
「俺は彩葉とふたりの時間が欲しいんだけど」
わざと耳元で甘く囁かれる。
くすぐったいのは耳だけでなく、心も同じ。
「……私も、悠くんとふたりの時間が欲しいと思ってるよ。それでたくさん甘やかしてもらうの!」
さすがにみんなの前で甘えることはできない。
だからこそ、ふたりきりのときに満足するまで悠くんに甘えるのだ。
「なら俺も、彩葉に手を出し放題だな」
「……っ、な、なに言って……」
「キスだけじゃ飽きるから……そろそろ刺激あることでもするか」
「う、あ……へ、へんたいだ」
「彩葉も感じてるくせに。
耳を責め立てたら気持ちよさそうにして……」
「あー!言わないで!」
本当に恥ずかしいことをさらっと言うのだから、意地悪だ。
わざと怒ったフリをして先を行こうとすれば、悠くんに腕を掴まれてしまう。
「ほら、先行くなよ」
「だって悠くんが……」
少し強気な発言をしようと思い振り返ったけれど、悠くんとはとことん意地悪な人で。
不意を突いて私の唇を奪ってきたのだ。