今日もキミに甘え放題



「あの、なにか……あったの?」


心配になって聞いてみると、由良ちゃんはほんのり頬を赤らめた。

いつも堂々としていてきれいな由良ちゃんが、かわいく女の子らしい表情をしていた。


「ずっと黙ってたんだけど……、宮永のこと、1年のときから気になってたというか……」

「そ、そうなんだ……って、えぇ!?」


慌てて自分の口元を手で塞ぐ。
あぶない、あまり大きな声をあげたら周りから注目されてしまう。

幸い、私たち以外の生徒はひとりしかいなかったため助かった。


「で、で、でも……いつから、ですか?」


宮永くんとは2年になって初めて同じクラスになるというのに。

思い当たる節があるとすれば……。

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