今日もキミに甘え放題



正直、最初は戸惑いがあった。
中学の時に“あんなこと”があったからだ。

そのため私は悠くんと、ひとつ約束ごとをした。


“学校では他人でいること”
これが私たちの間で決めた約束だった。


悠くんは少し不服そうだったけれど、これがぜったい条件で。

学校では一切関わりをなくそうと決めていたというのに。


高校2年になった私たちは、なんと同じクラスになってしまった。

これにはさすがの私も予想外で。


2年生になって早1ヶ月。
クラスにも慣れてきた中、なんとか私たちは関わることなく過ごせていた。


「今日も悠くん、大活躍だったね」
「……見てたのか?」

「うん!友達と一緒に。
さっそく1年生も悠くんのこと、注目してたよ」

「よく飽きねぇよな、毎度毎度」



昼休みに、男子はよく外でバスケやサッカーをしていた。

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