今日もキミに甘え放題



「それに、席替えするとしてもまだ時間はあるからね、頑張って宮永くんに話しかけよう……!私は由良ちゃんのこと、ずっと応援してるからね!」

「うう……彩葉大好き!
ありがとう、頑張ってみる!」


由良ちゃんは決心したようで、その気持ちが表情に現れていた。


好きな人がいるって素敵なことなんだな。
恋をしている由良ちゃんはコロコロと表情を変え、なんだかキラキラして見えた。

私もいつか由良ちゃんみたいに恋をする日が来るのだろうか。


そのような未来が想像できない中、教室に着くとお互いそれぞれの席に向かう。

宮永くんはすでに由良ちゃんの前の席に座っており、鞄の中から教科書を取り出していた。


心の中で由良ちゃんにエールを送り、私は荷物の整理を始める。

ふと悠くんの席に視線を向けると、彼はすでに席につき、前の席の男の子に話しかけられていた。

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