今日もキミに甘え放題
頑張って最後に見たときのことを思い出そうとしたけれど、どうしても思い出せない。
とりあえず学校にないかと思い、先ほど通った道を辿ることにした。
もしこれでなかったら、放課後にも探してみよう。
それでも見つからなければ諦めるしかない。
けれど何気にお気に入りのため、学校内をじっくり探そうと思った。
いつも余裕を持って登校しているため、授業が始まるまでまだ時間がある。
「ストラップ……ない、かな」
視線を下に向けながら廊下を歩き、ストラップはないかと探していると───
「わっ……!」
完全に私の不注意で、誰かとぶつかってしまった。
下を向いてばかりいたからだ。