今日もキミに甘え放題



頑張って最後に見たときのことを思い出そうとしたけれど、どうしても思い出せない。

とりあえず学校にないかと思い、先ほど通った道を辿ることにした。


もしこれでなかったら、放課後にも探してみよう。
それでも見つからなければ諦めるしかない。

けれど何気にお気に入りのため、学校内をじっくり探そうと思った。


いつも余裕を持って登校しているため、授業が始まるまでまだ時間がある。


「ストラップ……ない、かな」


視線を下に向けながら廊下を歩き、ストラップはないかと探していると───


「わっ……!」

完全に私の不注意で、誰かとぶつかってしまった。
下を向いてばかりいたからだ。

< 34 / 280 >

この作品をシェア

pagetop