今日もキミに甘え放題



「彩葉ちゃん、かわいそう……」
「その子狙うのはダメだろ康生!」


さらにクラスのみんなからは厳しい目を向けられることはなく、大丈夫だったようでホッと息をついた。

もし睨まれたりでもしたら、学校生活が終わったも同然だ。


「あれ……なんだか俺、責められてない?」

「当たり前でしょ!
彩葉に手を出すとか許せないんだから!」


由良ちゃんは私をギュッと抱きしめ、岸田くんに厳しい言葉をぶつけている様子。


「その言い方はひどいな。ただ渡辺さんが落としたっていうストラップを一緒に探してただけだよ」

「……え」


一緒に、探していた……?

その覚えはないため、戸惑ってしまうけれど。


「そうなの?彩葉」

「あ、う、うん……!
そうなの、それで岸田くんが見つけてくれて……」


うそだと言い張るのも悪いと思い、ここは岸田くんのうそに合わせることにした。

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