今日もキミに甘え放題
「朝までって、俺が泊まる前提で話すな」
「泊まるの!ふふっ、悠くんと一緒だ」
「……本当に単純だな、彩葉って」
呆れた様子の悠くんだったけれど、私のことを名前で呼んでくれているため、機嫌はなおったようだ。
やっぱり悠くんに『お前』と呼ばれるのは嫌だ。
「今日のご飯は何だろうなぁ。お母さんもお父さんも、なるべく早く帰ってくるって言ってたの」
「そっか、楽しみだな」
「楽しみ!それまで悠くんとのんびりしたい」
「それより……今日のテストはどうだったんだ?」
思わずギクリとした。
悠くんに小テストの話を持ってこられたからだ。
「大丈夫、だよ……!たぶん」
「たぶん、って?」
「うう……復習します」
悠くんの圧には敵わない。
こうやって勉強するよう催促されてしまう。
高校に入ってから、特に勉強について厳しくなった気がした。