今日もキミに甘え放題
「本当に面倒くせぇ」
なんて言いながらも、頭を撫でてくれる手つきは優しい。
心が落ち着くのがわかる。
「ねぇ悠くん、ソファに移動しようよ。
録画してる番組、一緒に観よう?」
「まだ勉強終わってな……」
「今日はお泊まり会なの!
勉強は明日から頑張る!」
せっかく今日は悠くんが泊まるのだ。
時間を有意義に使いたい。
「ったく、本当にわがままだな」
ここまで来ると、テスト期間ではない限り、悠くんは勉強を強要したりしない。
それにさっきまではちゃんと勉強していたのだから許してほしい。
「じゃあまずは片付けるから離れろ」
「うん!」
私は急いでペンと消しゴムを筆箱に直し、教科書とノートも閉じる。
さらに小テストの問題はファイルに入れ、カバンに直した。