今日もキミに甘え放題
もしかしてテレビがつまらないのだろうか。
それとも勉強を放棄してしまった私に怒っているのかもしれない。
悠くんのことを考えていると、なかなかテレビに集中できなくて。
さらに彼は私の肩に手をまわし、グッと引き寄せてきた。
いつのまにか離れていた私だったけれど、また悠くんと密着状態になる。
めずらしい、悠くんからこんなことするなんて。
人肌が恋しいのだろうか。
「さては悠くんも甘えたいんですね」
いつも私が甘えてばかりで、受け入れていたけれど。
悠くんも人に甘えたかったのか。
「なんでそうなるんだよ」
「え、ちがうの?」
「彩葉がつまんねぇテレビにばっかに集中してるから暇なだけ」
「ひ、暇……?」
だから暇つぶしとして私にこんなことをしているの?
悠くんって、なかなか変な人だ。