今日もキミに甘え放題
「彩葉はこれも平気なんだ」
「……え?」
「こんなことされて」
「うん……?」
そんなの、よく悠くんにくっつくのだから平気もなにもない。
ただ悠くんからされて戸惑っているくらいだ。
「なんか今日の悠くん、変だね」
なんて言いながらも、私は嬉しいため離れたりはしない。
「……なんか悔しいな」
「え……」
ボソッと悠くんがなにかを呟いたかと思えば。
ゆっくりと私に顔を近づけてきて。
一体なにをされるのかわからないでいると───
がチャッと玄関の鍵が開けられる音がした。
すると悠くんはハッとしたような表情に変わり、私から離れてしまった。