今日もキミに甘え放題
「なんでいるのに返事しねぇんだよ」
その声の主は悠くんだった。
思わず起き上がりそうになるけれど、グッと我慢する。
「も、もうすぐ寝ようと思って……」
「うそつけ。今日は俺がいるって喜んでたくせに」
「うっ……」
私のうそもかんたんに見抜いてしまう悠くんに敵いそうにない。
「それで?いいのか、もう寝て」
「だ、だって……」
ふとベッドのそばに人影を感じた。
恐らく悠くんが近くにやってきたのだ。
諦めて彼を見ると、ひどく優しい眼差しを私に向けていた。
たったそれだけで泣いてしまう私。
やっぱり悠くんと離れるなんて無理だ。
「ほら、泣くなよ」
「悠くんは私が迷惑……?」
「……そんなこと、いつ俺が言った?」
私の涙を拭いながら、優しい声で尋ねてきた。
一度も言われたことはないため、首を横に振る。