今日もキミに甘え放題



「かわいいやつ」
「悠くん、大好き……!」

そう言葉にせずにはいられない。


いつのまにか頭を撫でてくれる彼の手に安心したのか、今度は本当に眠気がやってきた。


「んー……」
「もう寝るか?明日も学校あるし」

「やだ、まだ悠くんにこうする」


このまま離れたくない。
ギュッとしがみつくけれど、悠くんは私を剥がしてしまう。


「うう……」
「ほら、寝ろ」

「じゃあ悠くんも寝る、一緒に」
「……は?」


今度は悠くんの腕を引っ張って、一緒に寝るアピールをする。

けれど彼は明らかに戸惑っていた。


「悠くん?」

「さすがにもう一緒に寝れねぇよ。
せめて床で寝る」

「え、どうして……昔はよく一緒に寝ていたのに」
「バカ、歳を考えろ歳を」


そんなこと言われても……私は悠くんと一緒に寝るつもりだったのだ。

< 65 / 280 >

この作品をシェア

pagetop