今日もキミに甘え放題



谷野さんはとても明るくきれいな人で、キラキラ輝いている。

そんな彼女には友達も多く、人気者だった。


きっと谷野さんが悠くんの幼なじみだったら、隠すことなく堂々とできたことだろう……なんて。


彼女のような人が、きっと悠くんや岸田くんに釣り合うのだ。



それにしても、谷野さんとはまだ一度も話したことがないのに、もう私のことを名前で呼んでくれていた。


なんだか嬉しい。

人気者の谷野さんが、私のことも覚えてくれていることに。


「せっかくの機会だよ?
こんなの、仲良くするしかないよね」

「いやいや、ぜったいに彩葉ちゃん迷惑だから!」
「そっか……渡辺さんは俺が迷惑?」


うっ……そんな目で見られたら否定できない。
迷惑というより、周りの目が怖いのだ。

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