今日もキミに甘え放題



「あっ、そういえば悠くん!」
「いきなりなんだよ」

「今日、コンビニ寄らないと!
新作のスイーツが出るの」


1週間前から新作のスイーツに目をつけていたのだ。
待ちに待った発売日だというのに、忘れていたなんて。


「本当に彩葉は好きだよな、新作って言葉」
「女の子はね、新作って言葉に弱いんだよ」

「何回も聞いた、それ。
じゃあコンビニに向かうか」

「うん!
一緒に食べようよ、悠くんも」

「別にいいけど。
今日はどっちの家にする?」


私の両親も、悠くんの両親も共働き。
帰って来る日が遅いときも多々あった。

だから私たちは、家に帰ってから一緒にいることが多い。
まるで本物の兄妹のようだ。


「うーん……じゃあ悠くんの家で!」
「ん、りょうかい」


私がぜったいに妹。
面倒見のいい悠くんは、お兄ちゃんに違いない。

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