キミとの世界は愛に満ちている
誰だろう?

近寄ってみると、同じクラスの孤山君だ。

私と同じクラスのは孤山君は、うちの高校では学年No.1の人気者で、何よりイケメンなのだ。

そんな孤山君が、どうしてこの時間にこの公園に?

聞いていいのかいけないのか、そもそも話しかけていいのか迷ったけど、彼があまりにもずぶ濡れで、しかも傘もさしていないときた。

ここは助けなきゃと思い、声をかけてみる。

「おはよう。孤山くんだよね?」

「そうだけど」

「そんなずぶ濡れじゃ、風邪ひくよ? ほら、私の傘使って」

貸すというよりは、もう、あげるつもりでいる。

「でも、そしたらお前が風邪ひくじゃん。悪いよ」

「いいの、いいの。私、この近くに住んでるから。じゃあ」

無理矢理おし付けるように傘を渡すと、四ツ葉のクローバー探しは断念して自宅に帰る。

だって、こんな四ツ葉のクローバー探しなんてしてるところ、知ってる人に見られたくないし、学校での噂にもしないでほしかったから。

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