陽点 心の中の太陽
それからも 栄二は 3~4年周期で 仕事を変えた。
会社で うまくいかなくなると
家で 暴れる 栄二。
栄二が 荒れることが 怖くて。
私は 栄二を 止めることができない。
美由紀が 小学校に上がる前
「あなた達 そろそろ 家を買ったら?」
と栄二のお義母さんが言った。
「そうだな。クミも 働き始めたし。いつまで 家賃払っていても もったいないな。」
2社目の会社に入って 3年目。
やっと 生活が 安定してきた頃。
これから 少しずつ 子供達の 教育費を 貯めようと 私は パートに出たのに。
家を買うなんて 簡単に 言われても。
でも 私は その時も 栄二に 従ってしまう。
反対することで 栄二の機嫌が 悪くなることが イヤだから。
ただ 静かに 暮らしたい。
それだけのために。