陽点 心の中の太陽
子供達は 栄二と 一緒にいた私を 知っている。
栄二といる時 私の心が 氷っていたことも。
美由紀も直哉も 時々 恋をして。
浮かれたり 沈んだり。
年相応の 感情に 振り回されていたけれど。
そんな経験も 栄二から 解放されたから できたこと。
あの家で3人 息を ひそめていた時には
2人とも 心を 外に向けることが できなかったのだと思う。
恋に悩む 2人を見ることが 私は 嬉しかった。
そんな毎日の 小さなことが
私の心に 陽だまりを 作ってくれる。
あんなに 硬く 氷っていた心が
今は 温かい思いで 満ちている。