竜王様、ごはんの時間です!~グータラOLが転生したら、最強料理人!?~
 どっちにしろ、あの世に逝っちゃっているわ。竜なんて現実に存在しないもの。
 やっぱり私は死んでいたのか……この現実を受け止められなくて半ば意識を飛ばしていたら。
「それで。そなたは誰だ」
 さっき空中で聞かれたことを、竜がもう一度聞いてきました。
「私はレイラと申しまして、日本で生まれ育ちました。二十五歳、OLです。特技はどこでも寝られること。苦手なことは掃除洗濯家事全般です」
「……なにを言っているのか、さっぱりわからん」
「え? じゃあ、ええと、Can you speak Japanese ?」
「なにを言っている……?」
 漆黒の瞳がこちらをじとんと見ています。
 あれ? 通じていないのかな。ちゃんと言葉が通じていると思ったんだけど、ここにきてまさかの意思疎通不可!?
 なけなしの英語も通じなかったみたいだし?
「おう……言葉通じないのは困るなぁ」
「いや、通じているぞ?」
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