竜王様、ごはんの時間です!~グータラOLが転生したら、最強料理人!?~
「そういうこと」
 マゼンタが真顔でうなずきました。
 さあ、ここからお好きなお嬢様を選んでください! どやぁ!
 ……わぁ。普通の人だったらなんか萎えるよね、そんなシチュエーション。いい年したおっさんたちがググッと迫ってくるなんて、考えただけでもゾッとする。
「大勢の中からその場でひとり選べ、かぁ。竜王様も大変だぁ」
「え? ひとりじゃなくてもいいわよ?」
「え? え? どういうこと?」
「正妃様がおひとりで、あとは側室を何人娶っても大丈夫!」
「リアル後宮~~~!」
 ここは一夫多妻制でしたか! 一夫一妻制の元日本人としては、ちょっと理解できないんだけど。
「一番偉いお貴族様のお嬢様を正妃、次に偉い身分のお嬢様を第一側室……っていう娶り方もあるし、純粋に愛情順っていうのもあるわね」
「愛情順って、これまた残酷な……って、それはいいわ。わぁ、ますます大変だぁ」
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