竜王様、ごはんの時間です！～グータラOLが転生したら、最強料理人!?～

　空から落ちてきて、ここがどこかもわからないのに行くあてなんてあるわけないでしょ。
「ありません」
「そうか。では、しばらくここにいるといい」
「ここ？」
　ここはどこ？　私はライラ……じゃなくて。
　私は首をかしげました。
　そういえば、ここはどこなのかしら。
　私は自分のいる場所を把握するため、ゆっくり周りを見ました。
　ざっと見ただけでもかなり広い敷地で、綺麗に整えられた高木や低木、花壇なんかがあります。少し離れたところにはお屋敷？　というよりお城に近い立派な石造りの建物も見えています。ノイシュバンシュタイン城というよりウィンザー城という感じの。
　たぶん、ここはあのお城の庭、ということでしょう。でもどこの城だって話。
「ここはどこですか？」
「竜王城だ」
「竜、王、城、ですか」
「そうだ」