竜王様、ごはんの時間です!~グータラOLが転生したら、最強料理人!?~
 嫌そうではありますが、それでもダンスフロアに来たんですよ。つまりは婚活するぞってことですよ。フォーンさんの説得がようやく結実したんですね。
 ひとりのお貴族様らしきおじさまが、綺麗なお嬢さんを竜王様のもとに連れてきました。そして少し言葉を交わした後、竜王様とそのお嬢様が踊りだしました。
 うっすら頬を赤らめうれしそうなお嬢様とは対照的に、まったく無表情な竜王様。
「なんつー機械的なダンス……」
 思わず感想が口をついて出たら、
「これっ!」
 シッ! と人さし指を唇にあてたウィスタリアさんに怒られました。ごめんなさ~い!
「やっと踊りだしましたね」
「フォーンもホッとしてるでしょう」
 そういうウィスタリアさんも、肩の力が抜けたように見えますけど。
「どうやってお相手を決めたんですか? 竜王様がお出ましになってすぐ、お嬢様が登場しましたよね?」
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