竜王様、ごはんの時間です!~グータラOLが転生したら、最強料理人!?~
 話題を変えようと苦戦していたら、ありがたいことに竜王様が機嫌を直してくれたようで、またさっきの観光の話に戻りました。観光っていっても、竜王城から市場までの、ほんの少しの距離なんですけどね。
「とりあえずお城の全容を見ました。大きいですね~。自分があんな立派なお城に住まわせてもらっているなんて、驚きでした」
「知らなかったのか?」
「だって、外から見ることなんてなかったですから」
「そうだった」
「お庭だけでもすごいと思ってましたけど、外から見るとかなりヤバかったです。あんなにたくさんの使用人さんが、朝から晩まで忙しそうに働いてるのも納得しました」
「なぜ?」
「いっぱい掃除しなきゃいけないところがあるじゃないですか」
「そこか」
「はい。私にとっては大事なので」
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