竜王様、ごはんの時間です!~グータラOLが転生したら、最強料理人!?~
広めの丸い部屋。角がなくて丸いのは、やっぱり尖塔の中だからかしら。いつものマゼンタと一緒に使っていた部屋よりも広いです。明かり取りの窓……とは言えないくらいの隙間が数カ所あいているけど、外は見えません。換気口なのかな、閉塞感があります。装飾などはいっさいなく、調度品としては質素なベッドと簡素な机、椅子が置いてあるだけです。机の上にはちゃんとランプも置かれているのは優しさかな? 読む本ないけど。
私が物珍しげに部屋を見ていたら、フォーンさんが静かに扉を閉めました。
「おとなしくしているんだぞ」
「はーい」
もう一度念を押すと、ガチャリと重い音をさせて鍵をかけ、足音を響かせながら去っていきました。
「改めて、やることないなぁ」
ぽすん、とベッドに腰掛けました。
てっきり埃が舞い上がるものだと思ったら、全然そんなことはなくて、むしろ石鹸のいい香りなんかしたりしています。
私が物珍しげに部屋を見ていたら、フォーンさんが静かに扉を閉めました。
「おとなしくしているんだぞ」
「はーい」
もう一度念を押すと、ガチャリと重い音をさせて鍵をかけ、足音を響かせながら去っていきました。
「改めて、やることないなぁ」
ぽすん、とベッドに腰掛けました。
てっきり埃が舞い上がるものだと思ったら、全然そんなことはなくて、むしろ石鹸のいい香りなんかしたりしています。